2008年02月02日

「戦後最悪の金融危機」by ジョージ・ソロス

FTで以下の記事を見つけました。戦後最悪の金融危機ということはすなわち、1929年の世界大恐慌以来の危機ということですね。年初の記事で、今年は「100年に一度の崩壊が来るだろう」と述べましたが、どうやら間違いではなさそうです。ちなみに、著名投資家で慈善活動でも知られるジョージ・ソロス氏は2006年10月に来日していて、「米住宅市場の調整は続く」と述べていました。

「金融崩壊までは行かないだろう、新興国も成長しているし欧米の景気が悪くなるだけで、長い目で見ればいずれ回復するから問題ない。」と楽観視する声もまだまだ多いようですので、裏を返せば今からでも”まだ”対策は間に合うということでしょう。

私は、感覚的にですが、もうダメだという結論に至っています。経済・金融理論を超えて肌身で感じることです。

誰もいない春の渓谷で、谷間を抜けるそよ風の香りや若葉のざわめき、頭上を流れる雲と降り注ぐ陽ざしの柔らかさ、香り高い山菜や可憐な花の息吹き、ざらざらとした樹木の表皮の脈、緑のトンネルを流れ縫う清水の冷たさ、茂みのなかでこちらの様子を伺っているカモシカの気配や、毛鉤に飛ついた天然岩魚の100万年前から受け継がれている生命を肌身で感じるように、今世界が破滅の道を突き進んでいるのを肌でひしひしと感じるのです。

6月の吹雪 八ヶ岳.JPG
画像は信州のとある渓。2007年6月撮影。柳の木から綿が吹雪のように舞い落ちる、なんとも幻想的な風景。


2006年1月、ライブドアショックにより国内新興市場が大暴落(未だ回復の兆し無し)したちょうど1ヶ月前に日本株バブルを肌で感じたように、2007年8月にサブプライム問題が炸裂して世界の株価が暴落するちょうど1ヶ月前にBRICs株とファンドブームが天井であると感じたように。。。

巨額の借金をして株式投資や不動産投資をしていたり、為替証拠金取引や先物取引に身を投じている人は、知らず知らずの間に破滅への道を歩んでいることを認識する必要があるのではないでしょうか。

1929年9月〜1933年の世界大恐慌では世界中の株式が大暴落し(80%下落)、失業者が街に溢れかえり(1200万人以上、失業率25%)、最後の段階では全銀行が業務停止となりました。預貯金、株式、債券、保険等のあらゆる金融資産はその価値を無くし、金融資産だけで資産構築していた資産家はことごとく消えていきました。1929年10月24日、GM株が暴落してシカゴとバッファローの市場が閉鎖されたとき、その日だけで11人もの投機業者が自殺しているのです。ダメージの比較的少なかった日本においても、株式暴落で多くの会社が倒産して都市部には失業者があふれたのです。

失業者の列.jpg
職を求める失業者の列 HP 世界恐慌より

こちらのHPにも当時の画像がいくつか掲載されています。

The worst market crisis in 60 years
By George Soros Published: January 22 2008 19:57
The current financial crisis was precipitated by a bubble in the US housing market. In some ways it resembles other crises that have occurred since the end of the second world war at intervals ranging from four to 10 years.

However, there is a profound difference: the current crisis marks the end of an era of credit expansion based on the dollar as the international reserve currency. The periodic crises were part of a larger boom-bust process. The current crisis is the culmination of a super-boom that has lasted for more than 60 years.

関連記事:「大恐慌」で検索
2007年12月03日 無制限のマネー注入が意味すること
2007年09月29日 サブプライム「実体経済への影響これから」
2006年10月29日 米国発の世界恐慌シナリオ
しかし本番はこれからです。なぜなら米不動産バブルの崩壊は”これから”起きる出来事だからです。米不動産崩壊で株が暴落し、それと同時に金融デリバティブが吹き飛び、ヘッジファンドのみならず世界中の金融機関が破綻し、世界は大恐慌状態となってもおかしくないと考えます。
2006年01月23日 米貯蓄率、大恐慌以来のマイナス
2005年09月16日 妖怪デリバティブの退治へ
いよいよNY連銀が妖怪退治に乗り出したようです。金融デリバティブで不測の事態が生じたとき。1929年の大恐慌に匹敵するほどの衝撃が世界の金融市場を襲うことになると思いますが、しかしまあ、日本だけはいまだ株高で危機感無しのようですね。。。
posted by チームイワナ初代名誉会長 at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・社会・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック