2014年11月09日

日銀による金融緩和と円安

先月31日(金)、世界中が利上げ(金融引き締め)に動き始めているなか、日銀は更なる金融緩和策を発表しました。

1.長期国債買い入れ額を年間30兆円増額し80兆円に増額
2.日経平均ETF買い入れ額を年間3兆円に増額
3.リート買い入れ額を年間900億円に増額

このように、国債、株式(日経平均)、不動産(リート、不動産投資信託)の買いなのです。

これを受けて日経平均が15,900円から16,900円へ1000円も上昇して、同時に円が1ドル108円から115円まで7円も下落(ドルは上昇)となりました。

今回の金融緩和の背景にあるのは、日本政府が「消費税を10%に引き上げたい」からです。
そのために何がなんでも物価上昇を2%以上に維持したいということなのですが、今年4月に消費税が8%へ増税されてから、このブログでも何度も予想してきたとおり日本経済は悲惨な結果となっています。

GDPはマイナス7.1%(年率換算)。
内需は10.5%減でそのうち民間需要は13.9%減。さらにそのうち、
消費13.9%減、
住宅投資35・3%減、
企業設備投資9・7%減、
新車販売台数9・5%減
首都圏マンション発売戸数49・1%減

と、まさに全滅状態です。
消費税増税は大企業優遇(消費税還付金)の政策であり、国民の生活を破壊する「悪政」であることが判ります。

さて、話を金融緩和に戻して、この1週間で日経平均もドルも6%以上上昇しました。

「日経平均が上がって円安にもなったので日本の景気も回復するぞ。」

と思ってはいけません。これは何度も指摘してきたことですが、非常に重要なので繰り返し指摘いたします。
その主な理由は以下です。

・国民の可処分所得が増えていない、逆に減っている
・電気、水道、ガス、ガソリン、灯油などのインフラコストが大幅に上がっている
・多くの食料品の値段が上がっている
・さらに消費税が5%から8%になり、生活コストが大幅に上がっている
・株高の含み益を得ているのは国民全体の上位6%程度の富裕層だけ(そのほとんどが高齢者)

日経平均が上昇しても、その恩恵に授かるのは短期売買で利ザヤを稼ぐヘッジファンドと、大株主や余裕資金のある富裕層がほとんどです。つまり、国民の上位5%前後の勝ち組が益々資産を増やして、その他95%の国民は所得減と生活コスト増で資産を減らしていくのです。

ますます貧富の差が広がる日本。

これは反感を買うかもしれませんが、敢えて申し上げます。
一般論として、95%の大多数の国民はマネーに関して「常識」で判断・行動をします。
ここで言う「常識」とは、みんながやっているから、親がそうだから、あるいは大手企業や金融機関の商品だから、またTVや新聞、雑誌で勧めているからとか、いわゆる「空気」のようなものです。

日本は島国で、他国と比べて外圧を受けたことが少なく、農耕民族の血が流れていますので、「みんなと一緒」が一番安心できる国民性と言えるのだと思います。経済、金融、物流、ビジネスは既にボーダーレス(国境が無い)となっているのですが。。。

こうして大多数の「持たざる者」は、今後半永久的に続くであろう円安と増税、社会保障負担増、所得減、情報コントロール(真の情報がほとんど得られない)という環境下で、しかも財政破綻(円暴落)と年金消滅というほぼ確定した近未来がある環境下で、「株高」の恩恵をほとんど受けることなく、ますます厳しい生活を強いられるはずです。

先月に「老人破綻」という番組を観て、ブログを書きながらふとそれを思い出しました。
木造賃貸アパートに住み、部屋はぐちゃぐちゃ、電気代が払えず電気が止まり、仕事はなく、貯金も底をつき、2ヶ月に1度の年金給付(20万円)だけでギリギリの生活をしている80歳代の男性がこう嘆いていました。

「まさか自分がこんなことになるなんて・・・」

PS.私の考えはまだ少数派で理解・共感が得られない部分も多いであろうと認識しつつ、このブログが少しでも読者の皆様のお役に立てればと思っています。
posted by チームイワナ初代名誉会長 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 資産運用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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