2012年03月20日

日経平均1万円台回復と金融バブル(ECB、日銀マネー)

日経平均株価が1万円台を回復しました。
これは果たして、企業利益の回復期待を裏付けとした「本当の回復」なのでしょうか?

確かに1ドル75円台から83円台に円安は進行しました。
東日本大震災やタイ洪水などで落ち込んでいた分のリバウンドも期待できます。
企業業績への回復期待も十分にあるでしょう。

*その一方、リスクとしては中東問題、原油高、円安によるエネルギー代の上昇(特にLNGの価格上昇はインパクトが大きい)がある。

もしも本来の理由(企業業績回復)で株が買われているのであれば、次のことが言えると思います。

1.国内の事業法人(金融機関、企業)と個人投資家が大きく買い越しているはず
2.出来高が増えているはず(相場の厚みが増す)

ところが・・・ 実際は以下のとおりです。

1.(過去8週間)
  国内事業法人:7500億円の売り越し
  個人投資家:1兆円以上の売り超し

2.1日当たりの売買額(東証1部、2012年3月)
  約1.1兆円。時価総額約300兆円に対してわずか1/300の売買。

要するに、日経平均が上がった理由は、薄商いのところに「短期間にある程度まとまった買いが入ったから」ということでしょう。

では、いったい誰が買っているのか・・・。
(過去8週間)

・証券会社(自己売買):6000億円以上の買い超し
・ヘッジファンド(外人):8000億円以上の買い越し
  
その背景にあるのは・・・。
ECB(欧州中央銀行)と日銀による金融緩和(マネー供給)です。
それぞれ100兆円、20兆円規模の金融緩和がありました。

この120兆円のマネーが金融機関を経由してヘッジファンドに流れ、ヘッジファンドが株式を買い、原油を買い、穀物を買っています。
(米国債は逆に売られています)

要するに、完全なる作られた相場。金融バブルそのものです。

では今後、日経平均株価はどうなるのか?
企業利益の回復期待による売り買いではなく、金融緩和が続けられるかどうか。当面はここを注視していればよいと思います。

重要なことは・・・。
金融緩和(わかりやすく言えばゼロ金利での貸し付け)は、永遠には続けられません。
貸したマネーは、必ず返してもらわなければならない。

返済するためには、世界の金融機関が本業で利益を出さなければならない。
そのためには、まず欧米の不動産価格が上昇しなければならない。
そして日米欧の雇用(個人消費)が回復しなければならない。

現在、世界の大手金融機関200行は、時価会計の凍結と、子会社への損失飛ばしによって巨額損失を隠蔽・計上の先送りをしている状況です。
総額、1200兆円以上。

しかし3ヶ月毎の決算のたびに、隠ぺいしてきた損失が表に出てきます。
いつまで隠し続けられるでしょう?

欧米の不動産価格の上昇と、日米欧の雇用回復は、少なくてもあと3、4年はかかる。
それまで金融機関が損失を隠し続けることは無理でしょう、これは断言できます。

以下は現状のまとめと数ヶ月先の勝手な予測です。
・今の相場は、完全な金融相場(バブル)。
・おそらく3月末の金融機関決算対策も含まれている。
・4月以降、売り越していた事業法人や個人投資家の買いを誘いながらヘッジファンドが売りぬける。
・ゴールデンウィーク休暇前後に、薄商いのなか日経平均は暴落、8000円割れもありか?
・為替(円安トレンド)は日銀の市場介入次第。今はまだ”基礎的要因”によっては動いていない。
・おそらく4〜5月以降は市場介入できず再び円高へ。(その先には”基礎的要因”による円の暴落がある)

 *基礎的要因:日本国債暴落リスク=日本財政破綻リスク
posted by チームイワナ初代名誉会長 at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・社会・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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